2018年03月20日
葬式における住職とお供の方と共に唱えるお経は、宗派によって、様々に違います。同じ部分は、二人で唱えることが多いこと、登場時にはリンを鳴らしながら歩いてくること、出だしは葬式用のお経が続き、後半特徴あるお題目を連呼したり、故人の氏名や戒名、日付などの個人的な情報を盛り込むところ、お経中に焼香の鉢を回すところなどは、共通して行う部分です。
中には、ご高齢の住職もいて、酸素ボンベを荷台車に乗せて、吸いながらの読経ということもあります。もう一つ、どの宗教でも大体同じなのは、会葬者への指示です。はじめに合掌と拝礼を指示し、会場全部の人たちで礼をします。
お経の最後にも合掌と拝礼を全員に依頼し、全体で行います。お経あげの後の説教の話は、四十九日かけて、極楽への道を歩むことなど、死者がこの後どうゆう道をたどるかを教えてくださいます。悲しい別れだけれども、この世での修行を終えて、極楽浄土へ行くのだから、安心してほしいという話です。
また、私たち残された者には、生と死の話、常に隣り合わせであり、生きていることは奇跡であり、いつ生が終わるかもしれないので、一刻一刻を無駄にせず精一杯生きることを解いてくださいます。時には、時事的な話題を織り交ぜる方もいますが、悲しみの遺族にとっては、オーソドックスなありがたい話を穏やかにしていただき、故人の行く末や私たちの今と未来の生き方をお話いただく方が適切であると考えます。